勝つ為には知識がどうしても必要です。ここでは、C-METHODで取り上げられるいくつかの専門用語を解説していきます。一つ一つの言葉は、他の言葉と関連し、連動します。全ての言葉の意味を本当に理解した時、それはあなたがC-METHODを習得し、勝つチームを作る時です。
DICTIONARY
ヒトの動作は3面(矢状面、前額面、水平面)で起きています。矢状面(前後の動き)、前額面(左右の動き)、水平面(回旋の動き)でスポーツ動作は3面運動の連続のためトレーニングを行う際も3面運動で行います。
Thoms Myers(トーマス・マイヤース)が考案した身体全体にわたる筋膜と筋筋膜のネットワークで姿勢や動作の安定がどのように得られるか解剖学的見解から編み出された理論。
一つの付着点からもう一つの付着点、片端から片端へ走る張力のラインとしてみることができ、表層筋膜を網羅する筋膜面としてみることができ、さらに全身の骨格系を構成する筋と結合組織の三次元的な集まりとしてみることができます。SFL(スーパーフィシャルフロントライン)をはじめとするメイン7本のラインが存在し、適切な姿勢評価とアライメント分析を背景とした治療技術(筋ストレッチング,筋膜リリースなど)を向上することができます。
近年、横隔膜や呼吸に関する注目が高まり、呼吸はコンディショニングの基本といえるようになりました。吸気時の横隔膜や骨盤底筋をはじめとした、インナーユニットや腹部や背部の筋の遠心性収縮により腹腔内圧(IAP)を高め、息を吐きます。胸式呼吸ではなく腹式呼吸を行うことで脳神経的な介入も行うことができます。
体力要素である瞬発力、持久力や俊敏性などを結びつける能力を見極めるための評価システムです。
4つのスクリーニング種目があり、ムーブメントコントロール(動作の制御)、ポスチュラルコントロール(姿勢の制御)、エクスプローシブコントロール(瞬間的力発揮の制御)、そしてインパクトコントロール(衝撃吸収の制御)から構成されています。スポーツパフォーマンスを高める為の評価ができます。
7つの基本的な動作を通して身体の連動性や動き、ケガのリスクを評価できるシステムです。
FMS(Functional Movement Screen)創始者の理学療法士Gray Cook(グレイクック)とストレングスコーチのMike Boyle(マイクボイル)によって考案されたアプローチ方法。
ヒトの関節にはそれぞれ役割があり、モビリティジョイント(可動性)とスタビリティジョイント(安定性)の関節が交互に存在しています。膝の安定性が必要な時は膝の周囲のトレーニングを行うのではなく、股関節と足首の可動性を意識した全身の動きで膝の安定性を促していくということが必要です。
モビリティの低下、スタビリティの低下、関節同士の協同した働きの低下は機能不全や痛み、ケガのリスクを高め、機能的な動作を行うことができなくなります。
ヒトの運動動作は、1つの筋肉だけで行われているわけではなく多くの筋肉が連鎖(チェーン)して起きています。歩行やランニング時、力は地面から床反力により足の筋肉へ伝わり、お尻、体幹、上肢へと伝達され前進します。お尻の筋肉から背中の筋肉まで胸腰筋膜を通り対角線で繋がってるため、歩行やランニングの動作では同時に姿勢を保ち、大きな力を発揮し連鎖して機能しています。そのためトレーニングを考える際にはキネティックチェーンやアナトミートレインで紹介されているラインを意識したトレーニングは非常に効率的です。
可動性が必要な関節
足関節、股関節、胸椎、肩甲胸郭関節、肩甲上腕関節、手関節
股関節、肩甲胸郭関節は可動性も安定性も必要なためこの二つの関節は
はじめにMobilityをしっかり獲得でき、その範囲をしっかりコントロールできるStabilityが必要。
Anne Shumway-CookとMajorie H.Woollacott著書の「モーターコントロール」では、モーターコントロール(運動制御)は「運動の幹的メカニズムを統制もしくは指揮する能力」と定義されています。また、「運動するために必要なさまざまな機構を調整する能力である」とあります。
思い通りに動かすという意味で、タスクを行うためにどのような脳・脊髄(中枢神経系)の機能が関わっているのか、関節や筋肉の強調した動きが実行されるまでの処理や伝達はどのように行われているのか、運動の課題や環境によってどのような影響を受けるのか、受け取った感覚情報はどのように知覚・認知され運動に結びつくのかなどを考え、評価やアプローチを実施していきます。
ムーブメント(動作)、プレパレーション(準備)、スポーツを行う前、身体の機能向上を目的とし、ダイナミックストレッチがメインのウォーミングアップ。MobilityとStability、筋の出力を高めます。
大きな試合、大会で心身共に最高の状態で臨むために、年間のトレーニングをいくつかの段階に分 け、その段階ごとのトレーニングを体系的に組み合わせていくことを言います。
トレーニング時間、強度を一定に行っていると体力や筋力等の成長につながりますが、ある一定の時期を過ぎると成長が止まります。そのため一定のトレーニング期間内に練習量や強度、内容を変えたり、休息をとることでカラダが適用し、より効果的にパフォーマンスを高めることができます。
より良い結果を出す為の短期的、長期的な計画表です。
筋肉は主動筋が収縮するときに、拮抗筋は弛緩されるという性質を持っています。この性質を使いストレッチをする際、最終域で主動筋を意識的に収縮させると拮抗筋が緩み、より可動域を広げることができるテクニックです。
痛みがある場合、7つのファンダメンタルな動作パターンを評価するようにデザインされた動作に基づく診断システムです。機能不全パターンを分解して痛みの原因をモビリティの問題か、スタビリティ/モーターコントロールの問題のいずれかに分け、症状の原因を見つけ改善に向けたアプローチを行なっていきます。
安定性が必要な関節
足部、膝関節、骨盤、腰椎、仙骨、肘関節、肩甲胸郭関節、頚椎
SSC(ストレッチショートニングサイクル)あるいは伸長-短縮サイクルは遠心性な筋収縮から素早く求心性収縮へ切り替えて力を発揮し、通常の求心性収縮よりも大きな力を効率よく発揮できる仕組みです。膝を曲げてしゃがみこんだ状態からジャンプするよりも、立位の状態から一気にしゃがんでジャンプしたほうが高く飛び上がることができます。このように、速く伸張された筋(腱)がその弾性エネルギーと伸張反射作用により直後に、強く速く短縮される機能です。爆発的な動きを取り入れることで筋力、パワー向上につながります。